車なし。公共交通機関で、1泊2日で馬籠宿、妻籠宿、奈良井宿を訪れました。
宿場町の景色を見ながらただ歩くだけで、特に何もしないひとり旅。
最初の目的地「馬籠宿」の、江戸時代の面影をご紹介します。
細かいスケジュールは、こちらをご覧ください。
馬籠宿
岐阜県中津川市にある馬籠宿。
江戸時代の参勤交代で多くの人が行き交った、中山道43番目の宿場町です。
数百年の歴史を持つ、水車が有名な素朴な雰囲気の宿場町です。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは、一つ星を獲得しています。
地元名物は、お蕎麦、五平餅など。
JR中津川駅からバスに乗車し、馬籠宿の入口前でバスが到着。
バスを下車して、まず目に入る景色がこちら。
求めていた原風景。
この景色を見て、わざわざ来てよかったなと感じました。
バス停そばあるのが、馬籠館。
馬籠館は、馬籠宿で一番大きいお土産処です。
地酒や銘菓、名産品、工芸品以外にも食事、軽食もあり年中無休なので、困ったら馬籠館です。
店前にはコインロッカーがあります。
馬籠館は、9時から開いています。
馬籠館に隣接している茶房「籠」も、9時からオープンしています。
馬籠館別館の奥にあり、甘味やドリンクだけでなく、カレーやナポリタンなど食事もあります。
一休みしたい時に、便利です。
次のバスまでの時間があったら、馬籠館へ戻る心づもりで観光スタートです。
バス停から、馬籠宿入り口まで50m。
この入り口は、下入口。
ここから、馬籠宿を登っていきます。
到着時間が9時半なので、お店はあまり開いていません。
私は景色を見るのが目的なので問題ありませんが、その点は注意を。
信楽焼のたぬきがお出迎え。
馬籠宿についてすぐ感じましたが、やはり空気が綺麗。
空気が澄んでいて、とってもクリア。
馬籠宿に入ると、まずは大きな水車があります。
馬籠宿の観光写真で、よく見かける絵です。
馬籠宿到着3分。
「馬籠宿に行ったよ」の証明写真である、水車を終えました。
目玉スポットが、一番手前にあるとは。
登りは景色が分かりにくいですが、少し歩いて後ろを振り返ってみると、古都の表情が変わって素敵でした。
江戸時代の面影が残す、石畳の坂の街道。
都会やテクノロジーとは無縁の風景が、沁みます。
石畳の中央部分は舗装が丁寧にされているので、歩きやすいです。
こちらは、清水屋資料館。
馬籠宿は、島崎藤村のゆかりの地としても有名です。
清水屋資料館には島崎藤村の書簡、掛軸、写真をはじめ、江戸時代の文書や書画、伊万里や唐津などの陶磁器が展示してあります。
清水屋資料館は下入口に近くなので、時間が余ったら見学候補。
バスの本数が少なく、乗り遅れたらえらいこっちゃです。
まずは、馬籠宿全体を回ることを優先しました。
黒い暖簾がひときわ目を引く但馬屋。
馬籠宿通りのほぼ中央くらいにある、民宿です。
かなり、「かっちょいい」です。
宿には、約120年前の囲炉裏があるそうです。
馬籠宿に泊まるなら、気になるお宿です。
こちらは、島崎藤村に関する資料を展示する槌馬屋資料館。
食堂もあり、季節のメニューや、五平餅やほう葉寿司などの郷土料理が頂けます。
馬籠宿のシンボル、水車。
町の至る所に、大小様々な水車がありました。
ただの飾りではなく、動いている水車です。
遠くから眺めたことはありますが、こんな近くで水車を見るのは初めてでした。
ほぼ頂上くらいからの眺めです。
ゆっくり歩いて、ここまで30分程。
また、下入口へと下っていきます。
馬籠宿の水車は、分かりやすいシンボルでとっても良かったです。
水の音も心地良い。
馬籠宿には、昔ながらの千本格子の建物が立ち並びます。
情緒があって、とても素敵。
こちらは、藤村記念館。
島崎藤村生家跡にある文学館で、藤村の作品や時代にまつわる展示が見れます。
島崎藤村宅は、日本遺産に指定されています。
柄違いの暖簾が可愛い「末木」は、1年中栗きんとんが楽しめる和菓子店です。
妻籠宿にもお店がある澤田屋の栗きんとんや、栗・小豆を使った上蒸し生菓子の「木曽 老木」が食べられます。
栗好きな方は、澤田屋の栗菓子は抑えたいところです。
私は残念ながら、栗好きではないのでスキップ。
下入口へと振り返ると山が見えるので、よしななタイミングで振り返って景色を見るのがオススメです。
傾斜はあまりないので、坂でもキツくありません。
ヒール付きのレインブーツで登りましたが、余裕でした。
水車の音は、思ったより大きいです。
朝で人もいないため、街は静寂に包まれていました。
その分、水車の音の存在感がすごい。
水が流れる音は、心地よく癒されました。
真冬は営業している店舗が限られていますが、街道を歩いているだけでも楽しいです。
昔ながらの趣ある風景をただ歩くだけですが、とても良い。
人が全然いないので、景色を独り占めできます。
木造建築が並ぶ宿場町らしく、所々で消火栓を見かけました。
消火栓は木の樽で隠れていて、街の景観を守っているのが良かったです。
火消し用の桶の、カッコいいこと。
山々に囲まれ、大自然の恵みを受ける馬籠。
澄んだ美味しい水を使った、醤油や地酒もあります。
ワインもどぶろくも、そば焼酎も全部気になる。
午前中から飲んだら、フワフワしちゃって妻籠宿と奈良井宿を時間通りに回れる気がしないので断念。。
次来るときは、馬籠宿に宿泊込みで来て食べ歩きとお酒を頂きたいところ。
かつては実際の暮らしの中で使われていたんだなと思うと、400年くらいで随分変わったなシミジミ。
長生きの家系で祖母は100歳で亡くなったこともあり、たまにそんなことを感じます。
100年後の暮らしなんて、想像も出来ません。
帰り道は、屋根に積もる雪が見えてこれまた素敵です。
登りと下りで、景色が一変します。
2度目の道なのに、眺めが変わって面白いです。
工芸品のお店。
暖簾の漢字が、ほとんど読めない。
かろうじて、馴染みがあるのが栓と檜。
以上。
店先にかかっている、メニューの木の札が可愛かったです。
時代劇でしか、こういうメニュー見たことなかった。
栗きんとん以外にも、クリーム大福が名物のようです。
下入口近くにある、休憩所。
囲炉裏があって、とっても雰囲気のある空間でした。
かまどもあります。
アニメや映画でしか見たことない風景で、素敵すぎる。
囲炉裏のあたりは眺めるだけで上がれませんが、十分良い。
休憩所とは思えない趣で、とっても癒されます。
時間の流れが止まりそうです。
次の目的地は、妻籠宿。
妻籠行きのバスは、1日に5本です。
30分ほどで距離は遠くないですが、如何せん本数が少ない。
乗り過ごさないように、注意しましょう。
10:55発のバスに乗って、妻籠宿へ向かいます。
馬籠宿から妻籠宿は歩いて2時間弱なので、暖かくなったらならったらハイキングも気持ち良さそう。
かつては、皆さん歩いて移動したんですもんね。
真冬なので、馬籠宿から妻籠宿へのバスは雪道です。
バスの道中の眺めも、自然に囲まれていて心地よかったです。
真冬の馬籠宿まとめ
真冬の馬籠宿。
滞在時間は、9:35〜10:55。
馬籠宿の街道を歩いて眺めるだけなら、1時間ほどで回れます。
余った時間が15分弱だったので、喫茶店に入るには微妙。
バスを逃すのが不安だったので、余裕を持って景色を眺めて終了しました。
喫茶や施設の見学をしようと思うと、プラス1時間くらい欲しいところ。
道の両脇にはお煎餅やおやき、五平餅などのお店が並んでいて、オンシーズンは食べ歩きも楽しそう。
真冬のオフシーズンは、開いているお店も少なく営業の様子もマチマチです。
でも、「江戸の趣ある景色を見る」が目的なら、真冬の馬籠宿はとってもオススメ。
人っ子ひとりいません。
1時間半ほどの滞在で、観光客はゼロ。
特に、時間が朝早かったので、町の人もほとんど見かけず。
江戸風情の街を歩くのが自分しかいないので、不思議な感覚でした。
何をしたわけでもなく、歩いただけ。
それでも、日常から離れて、雪が残るノスタルジックな宿場町の景色にとっても癒されました。
真冬の馬籠宿のまとめ↓
- 歩くだけなら1時間ほど
- お茶や施設見学などするなら、プラス1時間ほど余裕を
- 街並みが本当に綺麗
- 真冬は観光客がいないので景色を独占
- 誰もいないので、ひとりの時間が心地良い
- オフシーズンなので、開いているお店は少なめ
- 水車の水音が心地良い
- 江戸時代の街並みと雪がコラボ